そもそも本作を観るきっかけとしては「マドンソク」と「悪魔祓い」という一見して二律背反ともいえる要素が組み合わさったことへの純粋な興味である。「ゴリゴリの物理派なマ・ドンソクが悪魔祓いってどういうこと?」みたいな。悪魔祓いといいながら、こう、やっぱり物理でゴリ押すみたいなオモロがあるんだろうなぁと思いながら期待したのを覚えている。
で、実際に観た感想。たしかに上記のようなゴリゴリの物理でゴリ押す物理系マ・ドンソクは楽しめた。一応。そう、一応楽しめたレベル。肝心の本編はマ・ドンソクの物理攻撃は程々に、あくまで悪魔祓いとしてのオカルティックな作風で貫き通したいという意欲が見えており、マ・ドンソク目当てで観に来た自分としては個人的になんとも消化不良。期待していた外しと制作陣が作りたかった方針が噛み合わず、なんとも中途半端な後味となっていたという印象が拭えなかった。
オカルト要素、というかホラー要素もどちらかというとジャンプスケア的要素が多く、ホラー的観点からみてもあまり評価を高くくだせないのも残念ポイント。敵組織の雑兵が屋敷の壁の中からワラワラ出てくるのはちょっとおもしろかったが。
キャラクターの立たせ方にも難があったように思う。三人の事務所メンバーの中で成長要素のあった室長のキャラがあまり立てていなかったのが残念。なんというか社長とシャロンに食われていたのがかわいそうですらあった。
物語の締め方もパッケージ詐欺中華映画のそれで、最後の最後で予算を使い切ろうと言わんばかりに無理やりなCGで映像を続けており、ノリと勢いは個人的に好きだけど、その他一流映画と脳内で比較した際にどうしても粗が目立っていたように思う。
総合的に評価すると「マ・ドンソクに悪魔祓いをやらせたら面白そうじゃね?」という思いつきの企画でそのまま突っ切ってしまった、文字通りの企画倒れな一本だったように思う。続編をやりたそうにしていたが、まぁ作られないだろうし、作られたとしてもそこまで伸びないだろうなぁと。アイデアは面白いのに本編が面白くないなんとも残念な一本。